建築写真を撮るとき、住宅の場合は床から約120cmの高さにレンズがくるように三脚をセットしています。吹き抜け部分を除くと、一般的な天井高は220〜250cmぐらいなので、天井ー床の中間が目安です。その理由はぜひ考えてみてください。
和室の場合だとちょっと違って、正座したときの目線の高さに合わせることが多いです。そこで暮らす人が見る景色を写真にしたいと思っているからです。
さて、今回撮影させていただいた、わだつみ保育園。和室のときのカメラ位置とほぼ同じになりました。理由は2つ。ここで過ごす子どもたちから、この建物はどう見えるんだろうと思ったこと。もう1つは、天井の梁の美しさ、その延長上に軒が繋がっていることが、下から「見上げる」ことでより明確になるためです。
ただ、カメラを低く構えると、画面の中の床のボリュームが多くなり過ぎてしまうので、レンズを上にシフトさせ、垂直を保ちながら天井と床が写り込むバランスを取りました。ちょうどそこへ走り込んできた元気な2人。カメラが子どもたちを見下ろしていないのがよく分かると思います。
オマケ。
あいにく外観撮影の直前まで雨が降っていて、空は白飛びが避けられませんでした。そこで、空部分のみ別の写真にリプレース。「夕立後に晴れ間が戻った清々しさ」。そんなイメージに仕上げました。ウッドデッキには水を撒き直しています。
わだつみ保育園 https://www.wadatsumihoikuen.com
亀岡建築アトリエ https://www.kameoka-aa.com
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